2018年8月8日

Jet Engine



自動車と同様,航空機についても,排気の規制が年々厳しくなっています.中でも,窒素酸化物(NOx)は重要な成分とされ,低NOx型燃焼器の開発が各エンジンメーカーによって進められてきました.低NOx型燃焼器では希薄予混合予蒸発方式(LPP)等を採用し,燃焼温度をNOxが生じない程度にまで低下させながら,強い旋回流で火炎を安定させる手法が採られています.しかし,この方式では燃焼振動などの不安定現象が発生しやすいという問題が報告されています.また,旋回流動場における噴霧燃焼は微粒化,乱流,拡散,混合などの物理・化学的現象がカップリングした複雑な現象であり,これらの基礎科学的なデータの取得が強く求められています.

モード解析

我々はダブルスワールバーナーを開発し,柏キャンパスの高エンタルピー風洞に設置して,実運航条件に近い環境での実験を実施しています.実験中に高速度カメラで撮影した画像をPOD(固有値直行分解)やICA(独立成分分析)と呼ばれるモード解析手法に適用することで,火炎の重要な構造の把握を行っています.これにより,旋回流に特有な流れ場の存在が振動モードに関与していることが示唆されています.

ICAによって求められたモードの分布.実際にはこれらのモードが同時的に起こるため,これまでの手法での解析は難しかったが,ICAにより,モードを分離化することが可能になった.